ガバナンス上の問題@医療崩壊

お医者さんの出世ってなんでしょう?


「財前教授」?


そう昔からお医者さんのキャリアパスの頂点は「教授」なんですね。有名官立病院の院長とか総長とかも結局は同じライン。学者さんとして出世したひとが職能としての医師を代表するということです。

思うにダーウィンやらドリトル先生の時代のままなんですよね:医師は専ら「科学者として名士」、だから科学者としてエライ順→医師としてのエライ順。

お医者さんが「山」に登ろうというのであれば、科学者としての「医学」ルートからのアプローチしか存在してない、社会インフラの「医療」ルートは開発されてないのですよね。


いやまあ「誰がエライか?」だけなら別にどうでもいいと思うのですけどね。

政府やら自治体が医療の問題でワカランことがあって諮問会議でも召集しようかとなってだれを集めるかというと、教授(or 教授相当級)なんですよね。こういう構造ってかなり不毛だなあと小生は研修医の時からずっと思っております、。


軍隊で言えば「軍政」と全く関係無く師団長まで出世して、そこに到達して初めて陸軍省行政と関わりを持つみたいな…。「厚生省には医系技官っているでないか?」という声もあるかもしれんですけども、一方でこのひとらは大抵研修医 or それに毛が生えた程度の経験しか無い・・・これまた陸軍で例えれば「中隊長勤務経験も無い」はおろか見習い士官だけやってあとは軍政畑一筋ってのと全く一緒、、。

医療インフラについてのガバナンスに関わる構造的な問題と思います:軍政経験の無い師団長、と、せいぜい見習い士官経験しかない行政官/文官による統治行為。基本的にはシビアリンコントロール(w)

(他のお医者さんも大勢気付いてる筈ですがね、、「どないもこないもならんわ」だし「自分の仕事でもないし」・・・「クーデタ起こしてヘゲモニー握ってガバナンスを確立―」なんてタイプのひとは万が一東大文Ⅰに進むことはあっても医学部は行かんだろ?w)


PS:大学内部やら教授会やらが「透明化」とかされて学内政治取引なんかを出来るだけ排して「純粋に学問業績で公正に教授決定」とかすると上記の問題がより助長され得るというのは、考えようによっては結構笑える構図であります。